ある日、あなたに仕事の打診が来ました。

引き受けました。

納期は3週間後でした。

ワードファイルを見たら、5万ワードあるようです。

さあ、どうしますか?

それ以外にも、翻訳会社指定のスタイルガイドもあり、

関連資料も沢山送られてきました。


大学生だったら「え〜。できな〜い。いいや、ヒロシ君にやらせちゃおう。」

おいおい。NDA違反ですぞ。


20日あるから一日2500ワードか。

でも、自分がその分野の翻訳で2500ワード平均で翻訳できることを

いままで一度も確認したことがない。

20日あっても最後の2−3日はチェックに必要だろうし、

それより何より何書いてあるか分からないけど

それをどうやって克服するんだろう。



資料を読んでみたら、難しくて全然理解できない。

用語集もあるけど、これTradosってソフトで使うらしいけど

やり方も分からない。


まあ、この時点であぼーん確定ですよね。


トライアルに合格しても、

仕事で翻訳するのと

数百ワードを一週間かけて翻訳するのとでは

全然異次元の難しさだってことに

この時点で初めて気づくわけ。


わたしの講座は難しいとか厳しいとか言われることがあるけど

現実が厳しいのよ!

わたしが厳しいんじゃない。

ソコ分かっているかな??



プロになったらひとりぼっち。

もう誰も助けてくれません。

そのときに気づくんですよ。

「ああ、騙されていたな。」って。


なんとなくみんなと同じテキスト読んで

ノートに書いてはいたけど

プロの仕事と直結したトレーニングって

何一つできていなかったんだなって。


まあ、運が良くてMTPE要員でしょうね。

それとも名ばかり翻訳者でレート2円でしょうか。

まったくもっておめでたい人です。


わたしは最後のころはあんまり強くは言わなかったんですよ。

気づくだろうと思って。

でもいい大人が気づかないですよね。

だから言うようになりました。


「お前だ。お前のことなんだよ。このダメなやつって!」

へこむ人も出ますがしょうが無いですよ。

プロになってからメンタルやられるよりマシでしょうから。


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